「前向きに」「ポジティブに」いるための思考法とは?~『上昇思考』を読んで~
大学時代はパッとしない選手で、スタジアムの応援席で太鼓を叩いていたこともある男が、セリエAのインテルという強豪チームのスタメンでプレーをしている。 日本代表の左サイドバックのスタメンで世界一のサイドバックになるという「目標」を掲げている選手がいます。
長友佑都。
大学までパッとしなかった長友選手が、どうやって日本代表の不動のスタメン、そしてセリエAの強豪チームのスタメンへと登りつめたのか。
冒頭にこんなフレーズがあります。
前向きで向上心を持った思考ができていれば、人生は大きく変わる。
via 上昇思考
どのような思考で彼はサッカーをしているのか。紹介したいと思います。
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長友 佑都 角川書店(角川グループパブリッシング) 2012-05-25
学ぶための材料はどこにでもある
photo credit: tropicaLiving - Jessy Eykendorp via photo pin cc
長友選手の特徴として「メンタルが強い」という部分を上げる方は多くいると思います。 しかし長友選手は、専門的なメンタルトレーニングを受けたことがないそうです。 それは何故か?長友選手はこういいます。
日常を生きているなかで出逢う人や言葉は、いろいろな場面でいろいろなことを教えてくれるからだ。
via:上昇思考 P.57
**見逃さずに拾う意識があれば、人の心は成長させることが出来る。**そう言っています。
どんなところで彼は学んでいるのでしょう。
メディアに叩かれたとき
自身のパフォーマンスが悪かったとき、インテルというビッグクラブに所属している彼は徹底的にメディアに叩かれます。「長友はハラキリした」と酷評されることもあります。こういう時に彼はこう言ったそうです。
「素晴らしい経験をさせてもらった」と。
こういう経験は、自身を見直す材料の1つと受け取るべきなのです。
ミスをしたとき
試合のミス。日常のミス。ミスはなくならないものですが、「同じミスは繰り返さない」という強い意識を持つことで、ミスしたことでさえプラスになっていく、彼はそう言います。 ミスから逃げず受け止め、いまこのタイミングでミスして良かったと思えることで、成長につながっていくのです。
ミスに関しては、アシタノレシピに僕はこういう連載をしていますので、よろしければご覧下さい。
弱音は「負の連鎖」を招く
photo credit: Ant1_G via photo pin cc 長友選手は、コンディションが悪くても決して口にすることなく「問題ないよ」と答えるそうです。
それはプロだから「調子の悪さ」を言い訳にしてるようではやっていけないということ。もう1つは… 引用します。
ネガティブな発言をしても、マイナスの影響が出るだけで、何ひとつプラスにならないのがわかっている。 〜(中略)〜 そういう言葉が口に出るのは、心がまいっている証拠でしかない。そういう状態でネガティブな言葉を繰り返していれば悪循環に陥っていくだけだ。
via:上昇思考 P.79
ネガティブ思考を捨てる
photo credit: wok via photo pin cc
**ネガティブ思考を捨てる。**それは全くなくすことは悟りの境地を開きでもしないと難しいので、「ネガティブになりかけたときにすぐに発想を切り替えたい」と長友選手はいいます。
どうやって切り替えているのでしょう。
ネガティブ思考を持つ人の周りにはネガティブな人が集まる
これは長友選手が実感として感じていることで、逆を言えば**「ポジティブな思考を持つ人の周りにはポジティブな人間が集まる」**ということにもなります。
ネガティブな状態はすぐに感じられるし、それが伝染するようにも感じられるからだそうです。
ポジティブな発想を持って、ポジティブ思考の人たちに囲まれていたほうが人生は何倍も何十倍も楽しくなるのは間違いない。
via:上昇思考 P.82
不安や悩みはちっぽけだ
ネガティブな思考なときって悩みや不安があるときに多いと思いますが、そういったとき、1年後や10年後の自分を想像することが有効だと長友選手は言います。
それは、「未来の自分が今くじけそうになっている自分を見たときにどう思うか」と想像してみることです。
“そんな小さいことで悩んでいてどうする!“と未来の自分に笑われているところが頭に浮かんでくるはずだ。
via:上昇思考 P.192
飛行機に乗っていると、どんどん人が小さくなっていきますよね。やがては点になります。それを見ていると、そんな人間が抱えている不安とか悩みというものは本当はちっぽけなものなのではないかと思うそうです。
この部分に関しては全く同意で、すごく心が軽くなった経験があります。その時のエントリがこちら。
最後に
「前向きで向上心を持った思考ができれば、人生を大きく変えることが出来る」とこの本を通じて伝えてくれています。
前回の本、日本男児にはこんなフレーズがあります。昔に頂いたことがある言葉で、今でも僕の心の中に大切に置いている言葉です。
神様は乗り越えられる試練しか与えない
彼はどれほどの試練をこれから乗り越えていくのでしょう。 長友選手と僕は同い年。負けないように前を向いて進んでいきたいと思います。
前回の本、「日本男児」は長友選手のインテルに入るまでの経緯でした。長谷部選手の「心を整える」と共に感想を書いています。
おあとがよろしいようで。
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長友 佑都 角川書店(角川グループパブリッシング) 2012-05-25
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長友佑都 ポプラ社 2011-05-25