iitomo

「いいとも」終了に寄せて。

saiut
32年間、平日ずっとやり続けた番組、いいともが終了しました。 32年前というと僕は生まれていないので、僕が生まれてからずっとそこにいいともはあり続けました。学生時代は学校でほとんど見れず、そして社会人になっても仕事でほとんど見れず。 そう考えるとあまり接点がない番組かもしれません。 それでも「僕が生まれてこの方、ずっと平日にあり続けた」ということはすごいことだって思います。 あんまり見ないのに知ってる いいともの凄さってやっぱりここにあります。 最初に僕が言ったように「平日は学生時代は学校、社会人は仕事」という人がやっぱり多いこの時代に置いても、 いいともを知らない人ってほとんどいないってことです。 この16年間、オザケンが世界中を旅して、エチオピアで追いかけられたりボリビアで息を吸うのに苦労したり南アフリカで市場に行ったりしている間中ずっと、タモリはここに座って毎日毎日ウキウキウォッチングし続けていた。そしてオザケンは、その32年間座り続けた椅子からタモリが立ち去ろうとしている正にこのタイミングで、タモリの前に帰ってきたのです。この32年間、タモリが決して見ることが出来なかったものをたくさん小沢健二は見て、そしてここに帰ってきた。 via:[好き好き] 旅に出る理由があった小沢健二と旅に出られなかったタモリ タモリさんはずっと毎日続けていたんですよね。32年間。確かゴルフボールが直撃したとかで休んだこととかあったけど…w 「32年間」は見る人によっては狂気に映ることもあるでしょう。 32年間って長いです。僕もいいともが始まって5年後に生まれ、今では27歳になりました。 別に毎日楽しみ見た番組でもないし、そもそも毎日見れる番組でもない。 それでもこの番組が終わると分かって、いざ終わりが近づくとラスト1週は録画してました。 まぁラスト1週はラストっぽく、いつもと全然違った構成なのでなんとも言えない気持ちになりましたけど。 そしてこうしていいともの最後を見ることが出来ました。 これってやっぱり何かすごいものを感じずにはいられなくて、こうしてとりとめのない文章を書いてる。書かせてるっていう事実。 明日も見てくれるかな? レギュラーの最終回もグランドフィナーレも「明日も見てくれるかな?」と締めくくりました。 そこに「何も考えていなかった」のか「いつも通りやる」のか。僕にはわかるすべは無いですが。 タモリさんじゃないとグランドフィナーレでトップをひた走る芸人が集まることもなかったでしょうし、 他の番組ではエースなロンブーとかが全く映らないこともなかったでしょう。それだけ贅沢な最後でした。 たぶんタモリさんからしたらそれって関係なくて、いい意味で「どうでもいい」って思ってるんじゃないかなと。 なるべく普通にしたいんじゃなかったのかなと。 そんな普通のタモリさんがみんな好きでこうして集まったのかなと。 タモリ倶楽部のタモリさんはめちゃくちゃ楽しそうだけど、それに比べるといいとものタモリさんはちょっと緊張していて。 爆笑問題の田中さんも言ってたけど、「明日も見てくれるかな?」で下を向いてしまったり。 そんなタモリさんがいるから出演者は出るし、もちろん視聴者も見てたんじゃないかなと。 SMAPの最後のスピーチだとか、つるべさんのスピーチだとか、もちろん視聴者には見えない部分がたくさんあるんだけど、そこがまたいいな、みたいな。 「芸人にとって港みたいな人。港がなくなったら路頭に迷っちゃう。フジテレビは芸人がこんなタモさんに会える番組をなくしていいのか!?」 って感じのことをつるべさんは言ってたけど、そういうところにいいともの大きさを感じるし、視聴者に見せる番組だけなんじゃないんだなと。 いいとも終了にあたって、スピーチの書き起こしとか考察とかいろんな記事が上がってました。 それだけみんなが注目した最後でした。 スピーチはともかく、いろんな考察を見ましたが、どれもしっくりくるもので、 その「しっくりさ」が逆にタモリさんの凄さが引き立つもんだなって思いました。 では4月からは「O倉智昭のかぶっていいとも」を楽しみにしたいと思います。 おあとがよろしいようで。 タモリ学 タモリにとってタモリとは何か?[Kindle版] posted with ヨメレバ 戸部田誠(てれびのスキマ) イースト・プレス 2014-03-26 Kindle Amazon[書籍版]