メディアこぞっての「日本代表批判」について考えてみる

目次

期待値が高かった分、今回の「グループリーグ敗退」という結果は応援していた人にとっては辛いものになりました。 その「辛いもの」は「批判」という言葉になって選手に対して浴びせられることとなりました。

コロンビア戦での1-4という結果の翌日、新聞には辛辣な言葉が並びました。

デイリーはさすがなんですけどw

メディアが書き連ねた批判がどうも**「優勝するって公言したこと」**に対して浴びせられていたように思えて。 それってどうなのかな?ということで書いています。

それでもやろうとしていた

#450634142 / gettyimages.com

やっぱり多いなって感じたのが冒頭にも書いた本田選手を始めとした選手が「優勝する」と公言したことに対しての批判。

**「やっぱ無理やったやん」**といった批判が多く見てとれます。 戦術、采配、コンディション調整など、どこが悪かったという批判ももちろんありますが、やっぱりそこが多かった。

公言したことが悪かったのか?というのが僕の疑問で、優勝する!という言葉、目指すことに対しては何も悪くないと思います。 メディアも気を引くワードを出して見てもらうことが仕事なんだってのはわかりますけど。

ベストコンディションにはほど遠い状態の選手が多かったのかもしれませんし、実際そうだったのでしょう。それでもコートジボワール戦では先制点を叩き出し、コロンビア戦では前半終了間際に追いつくことが出来た。 ベンチを含め誰もが必死でやっていることは誰もが理解出来ているはず。

変わり者を叩いて波風を立てないようにしたいのかな、って思います。 (それでめげるような選手たちではないと思うけど)

批判するべきはそこじゃないんじゃないかな、と。 もちろん難しい道のりだと思うけど、やっぱりスポーツをやるなら**「勝ちたい!」**というものが先頭にくるはず。 僕もバスケをやっていて歯が立たないチームと試合することあるけど、やっぱり勝ちたいですし。

かといって、「よくやった」と終わらせてしまうのも違う。 今頃日本サッカー協会は色々検証しているでしょう。 戦術?キャンプ地の選択?選手が優勝すると公言したこと? アジアトップレベルでも、ヨーロッパの中堅レベルには勝てないのは何故?

日本代表は純然たるサッカーの代表チームではなく、興行的、ビジネス的な役割を大きく担わされている。選手は必要以上に持ち上げられ、弱い相手に対する親善試合で虚構の代表チーム像が作られていく。コンサート会場のような代表戦の雰囲気は、本当にサッカーを後押しするものだったかね。

via:ブラジルW杯敗退にセルジオ越後氏「この敗戦はチャンス。日本代表とは何かを今一度考えよ」 – サッカーキング

これってすごいその通りで、まぁそういう興行の部分に僕も乗らされてるんですが。 ザッケローニ監督も「この相手では強化にならん」って言ったこともあるけど、ダメだったらしいですし。

参考:夢を笑い、挑戦を腐す国に未来などあるものか。四年後も、その先も、日本代表は大志を抱け - [J論]

心の拠り所、「自分たちのサッカー」

#450887542 / gettyimages.com

サッカーに限らずですが、「相手があっての」なので、相手はもちろん日本を研究して日本の良さを消してきます。 コートジボワールの両ウイングが攻め上がって香川選手や岡崎選手を守備ばかりさせていたように、です。

目指すべき攻撃的サッカーを「自分たちのサッカー」として、それを心のよりどころにしていたように思います。

「自分たちのサッカー」をすれば勝てる、と。

じゃあ自分たちのサッカーが出来なかったときは勝てないのか? そのとき、選手は逃げのメンタルになってしまっていたのではないかな、と感じました。 コートジボワール戦・ギリシャ戦と自分たちのサッカーを出来なかったから負けた・引き分けた、と。

サッカー日本代表に奢りはなかったか?「自分たちのサッカー」の限界を露呈し、ブラジルで惨敗 | J SPORTS(ジェイスポーツ)

僕のイメージですが、特に南米のチームの「勝ったらええんやで」という感じはさすがって思いました。

世界の強豪って「自分たちのサッカー」とかいちいち言わないでも、カウンターでも何でも出来るよなって感じました。

via:ザックジャパン・2014W杯惨敗に見る「チームとしての目標」の共有出来ていることの重要性

と、アシタノレシピで僕が書いたのですが、その通りだなって。 そういうサッカーが強豪国と言われる国には根付いているんだなって思います。

そして、後がなくなって攻めに出るしかなくなっていわゆる「自分たちのサッカー」が出来たコロンビア戦では見事にカウンターで粉砕されました。(攻めないといけないから余計カウンター効いたってのはあるかも) 皮肉なものですよね。すごく残酷です。

でもここからまた再スタートです。

相手が両ウイング上げてきてサイドがずるずる下げられていたときはどうする? 相手が守備ブロックを敷いてパスするスペースがなくなったときどうする? こんな時の対処方法はあったのかな、って考えてしまいます。

そういった細かいことはわからんのでめっちゃわかりやすいサイトに丸投げしますけども。 pal-9999のサッカーレポート

ポゼッションを高めるだけで終わるのか、相手に合わせたリアクションサッカーも取り入れるのか。 ポゼッションフットボールとリアクションフットボール | 長生マリンズFC

今回のワールドカップに選ばれた選手は、いわゆる南アフリカワールドカップで日本代表がとった「守備的な戦術」に対しては批判的で、 このような攻撃的な、ボールを支配するサッカーで推し進めてきました。

僕は両方出来たら無敵やんねって簡単に考えてしまいますが…難しいんですかね、やっぱり。

参考:[徳力]サッカーワールドカップの日本代表をバッシングする前に、8年前のドイツ大会との違いを振り返ってみた

#450630342 / gettyimages.com

これからどういう方向に進んでいくのかな? ザッケローニ監督が作ったサッカーにもっとたくさんのものを乗せていくのかな? 日本サッカー協会はそんな風に進んでいきそうですね。

なんやかんややっぱり今後も楽しみにしております。

おあとがよろしいようで。