もう一度見たい往年の名投手「伊藤智仁」

目次

ヤクルトスワローズで一世を風靡した名投手、「伊藤智仁」選手をご存知でしょうか。

成績は通算7年で37勝27敗25セーブと、一流投手とは言えません。 でも、多くのプロ野球ファンにこの名前は知られているかと思います。

ルーキーの1993年、前半戦(オールスターが開始されるまで)に先発で「7勝2敗 防御率0.91」という驚異的な成績を残した投手なのです。

こんなにもルーキーイヤーに驚異的な成績を残した投手が何故「通算7年 37勝27敗25セーブ」という成績なのか。

いや、凄すぎる投手だからこそこの成績になったのです。

ガラスのエース

「ガラスのエース」そう言わずにはいられない投手でした。 伊藤智仁選手のハイライトとなる試合はこれまたルーキーイヤーの試合、1993年6月9日の巨人戦。 巨人を相手に16奪三振を奪う力投を見せましたが、9回に篠塚選手にサヨナラHRを打たれて負け投手に。(ヤクルト打線は1点も取れずに援護出来ず)

16個もの三振を奪った投手の中で負け投手となったのは伊藤投手だけ。

【6月9日】1993年(平5) 高速スライダーで16K 伊藤智仁、悲劇は150球目(野球) ― スポニチ Sponichi Annex 野球 日めくりプロ野球6月

オールスターにも選出されますが、右ひじ痛で辞退、そしてもともとルーズショルダーだった為、これ以降はケガとの戦いを強いられることになるのです。

ちなみにこの年は松井秀喜選手が入団した年ですが、伊藤智仁選手のオールスターまでの前半戦だけの成績で伊藤智仁選手が見事新人王に輝いています。

ルーズショルダーとひじ痛に悩まされ、復帰してはケガで離脱する、ということを繰り返しています。

あの輝きをもう一度…と誰もが思っていたと思いますが、抑えをやったり、登板間隔を長くしての先発をやったり。

カムバック賞を取得したりしてしていますが、やはり完璧には戻れず。

では、何故ルーキーイヤーの前半戦、あんなにも驚異的な成績を残せたのでしょうか。

魔球スライダー

これです。

真っ直ぐももちろん「ノビ」るボールですが、それをも凌ぐ「真横に滑る」スライダーを武器にしています。

ノビとかキレとか僕ははっきり説明できませんが、この人のボールを見ると「ノビるボール」「キレのあるボール」ってこれか!!とわかったような感じになれます。

ただ、解説者の方が言うには、肩や肘を犠牲にしたフォームだからこそ、このボールが投げられているそう。

こんな記事もありますね。 怪我をしやすい投球フォーム: MLB投球、打撃分析

まさに自分の命を削って投げた投手でした。

引退試合、最高球速は109km/h。 あれだけのボールを投げていた投手とは思えない球速。

泣けますねぇ。。

マツコ&有吉の怒り新党の伊藤智仁特集が、まさかの感動回だった… : なんJ(まとめては)いかんのか?

今の時代に投げていたらどれだけの成績だったんだろう。 そして今の時代ならあのケガは治せていただのかな?

たらればでめちゃ話したくなる投手なのでした。

伊藤智仁 - Wikipedia

おあとがよろしいようで。