カメラ超初心者に贈る!(9) 「フルサイズ」「APS-C」「ミラーレス」メリット・デメリットは?
photo credit: Hossein Ghodsi via photopin cc
- 「フルサイズ」
- 「APS-C」
- 「ミラーレス」
前回、この3つの規格の違いについて説明しました。
カメラ超初心者に贈る!(8) 「フルサイズ」「APS-C」「ミラーレス」違いって何だろう?
さて、今回はメリットとデメリットについて説明したいと思います!
▼連載一覧はこちらよりどうぞ! カメラ超初心者に贈る! | TRAVELING
フルサイズのメリットデメリットは?
EOS 5D Mark III Body / norio.nakayama EOS 5D Mark III、EOS 6D、D800・D800E、D600、α99、NEX-5R
メリット
イメージセンサー
前回お話しましたが、イメージセンサーが大きいので、ワイドな写真が撮れます。 同じレンズを使った場合はAPS-Cがフルサイズの1.5倍ズームな状態で撮れてしまいます
「ボケ」
APS-C機と比べると同じ焦点距離で撮影しようと思った場合、フルサイズ機のほうが広角側で撮影できます。 APS-C機がフルサイズに合わせようと思った場合、1.5倍は広角にしなければなりません。 ということは、被写界深度が浅くなってしまい、フルサイズよりボケが小さくなってしまうのです。
ボケについてはF値というものを前回説明したことがあります。 カメラ超初心者に送る!(1)「絞り」、「シャッタースピード」とは何か? F値以外にも焦点距離もボケの要素に関わってきます。
例えば目の前にボールペンを持ってきてください。ボールペンに焦点を合わせると後ろは何かわからないぐらいボヤーっとしますよね。 逆にボールペンを遠ざけた場合、後ろはボケていますが、どういうものがあるか認識できるでしょう。
この差がカメラのフルサイズ機とAPS-C機の違いといえます。
高感度(ISO)
高感度に強いです。ISOというものがありました。 カメラ超初心者に贈る!(2)「ISO感度」、「ホワイトバランス」って何?
ISOが高いほど(高感度)、暗いところで写真が撮れるけども、ザラつきが出てしまう・・・ですね。
しかし、フルサイズ機の場合、イメージセンサーが大きいため多くの光を取り込むことができます。 ということは、APS-C機と同じISOで撮影した場合は・・・
- 面積が大きいためザラつきが目立たない
- そもそも光を多く取り込めるので、1つ下のISOで撮影できる
という利点が出るのです。
デメリット
カメラが高い。レンズも高い。大きい。重い。持ち運びにしんどい。
こんなところですかね。
さて、@hiroma20さんが少しヤラかしたと記事に書いてました。
ゆるっとガジェット日和 » ◎間違いだらけのレンズ選び|FX機にはFXレンズが妥当なようだ
**フルサイズにはフルサイズ用のレンズがあります。**これは何度も出てきたイメージセンサーが関係してきます。 APS-C機用に作られたレンズの場合、APS-C機のイメージセンサーに合わせた画角になります。 ということは、フルサイズはAPS-Cよりイメージセンサーが大きいから・・・
イメージセンサーの大きい分が写真に写りません!
ケラレというやつです。 広角に撮り過ぎて、カメラのフードが画面に写り込んだような状態と同じようなことがひろまさんにも起こったはず・・・。
薄い青がAPS-Cのイメージセンサー。それに対して濃い青がAPS-C用のレンズです。 イメージセンサーに画像が映ります。濃い青(APS-C用レンズ)は薄い青に映った画像を全部表示することが出来てるので、余すところなく表示できます。 しかし、フルサイズでAPS-C用レンズを使って写真を撮った場合、薄い緑(フルサイズイメージセンサー)に映った画像を、濃い青では全て捉えきれることが出来ず、 濃い青からはみ出している薄い緑部分が映らなくなってしまうんですね。
Canonだと「EF-S」と書いてるレンズがAPS-C機用、「EF」がフルサイズ機用。 Nikonだと「DX」と書いてるレンズがAPS-C機用、「FX」がフルサイズ機用。
こうしてしまった場合、僕だったらDXレンズを全て売ってFXのレンズ買うかな・・・?
これぐらいだったら使い勝手よさそう。
Nikon AF-S NIKKOR 24-85mm f/3.5-4.5G ED VR [AFSVR24-85G]
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ニコン 2012-06-28
APS-Cのメリットデメリットは?
TAMRON AF18-270mm (F3.5-F6.3) / MJ/TR (´・ω・)
EOS Kiss X6i、EOS 7D、D5200、K-5II / K-5IIs、α77
メリット
なんといってもフルサイズよりも低価格なところです。ということは手軽にデジイチを楽しめる。 コンパクトデジタルカメラにはなかったファインダーを覗いて写す、というのは新しい経験だと思います。
とりあえずデジイチ欲しい!!で30万は出せませんが、APS-Cの5万ぐらいだったら何とか・・・ってなりますよね?w
また、フルサイズに比べて軽いこと。これは出かける気力が出てくる1つでもあります。
僕のEOS 5D MarkIIIはレンズつきで1.5kgぐらいありますが、APS-C機なら700gぐらいで納まるのではないでしょうか。
デメリット
イメージセンサーの違いから、やはりフルサイズと比べるとワンランク落ちてしまうと感じます。 僕はフルサイズ機を購入して一番大きく感じた部分です。
先ほどのフルサイズのメリットに書いた部分がそのままAPS-C機のデメリットとして返ってくる感じですかね。
また、ミラーレス、フルサイズと比べてしまうと少し中途半端な立ち位置になってしまうかもしれません。 子どもに真っ黒なデカブツを見せると撮りにくいような気がします。フルサイズは諦めたほうがいいのかもw子どもによるかw ミラーレスだと小さいので、その辺は上手く撮れそうな気がしますね。
ミラーレスのメリットデメリットは?
Nikon V1 + Nikon J1. / MJ/TR (´・ω・)
PEN Lite E-PL5、OM-D E-M5、DMC-GF5
メリット
小さい!!!!軽い!!
これに尽きます。コンパクトデジタルカメラとそう変わらない操作感で、それなりの画質が体験できます。
操作感も簡単で、NEXなら簡単に「背景をボカす」なんてことが出来たと思います。
また、常に液晶画面で見るため、シャッター半押し状態で実際に撮れる写真が見れます。 ファインダーを覗いていると、わかりづらいときもあるもので、覗いて撮った写真と実際に見た写真では、ボケ具合が違うなんてこともあります。 (APS-C、フルサイズもライブビューで可能ですが)
そして最近はイメージセンサーも大きくなってきているようです。 ミラーレスでありながらAPS-C機並みの画質で撮れるとか。というかNEXシリーズやEOS MはAPS-Cのイメージセンサーを使っているようです。 参考:ミラーレス一眼は高画質APS-C時代へ!APS-C vs マイクロフォーサーズ(ITライフハック) - IT - livedoor ニュース
デメリット
「ファインダーを覗く」という行為ができないこと。
僕は結構この効果って大きいと思っていて、 「ファインダーを覗いて、被写体を捕らえて、シャッターを切る、バシャっと音がする・・・」 これがないのは少しさびしい気がします。これはAPS-C機から始まった僕だからかもしれませんが・・・。 感覚的なものも写真を撮る上ではやはり大事だと思っています。 「あ、これ写真撮りたい」という気持ちも感覚です。そういうものも養ってあげたい。そういう一連の流れも撮る感覚の1つ。
フォーカスが遅い
ミラーレス一眼はコンデジと同じ「コントラストAF」という方式を使っているようで、 イメージセンサーを使って、コントラストの大きい部分を探してフォーカスを合わせるようです。
対してAPS-C、フルサイズは「位相差AF」という方式を使っています。 イメージセンサーを使わず、フォーカス専用のセンサーを使っているのでミラーレスに比べて速い、と。
詳しくはコチラをご覧ください。説明が難しい・・・。 デジカメ「超」基礎解説:「コントラスト」「位相差」2つのAFを理解する - ITmedia デジカメプラス
フォーカスが遅いのは結構致命的だと思っていて、人の一瞬の表情を切り取ることが出来ない可能性があることが何よりも痛いですね。
あ、ミラーレスって「ミラー」が「レス」言葉の通りなんですよ。だからこれだけ小さくできたんです。 これは次回に取っておきます!
ただし、ブロガーさんで商品のレビュー等で使用するのであれば静止画なので、問題なさそうですね。
こんな感じです
フルサイズ、APS-C、ミラーレス。
それぞれ特徴があり、長所、短所があります。
どれが自分にとって必要なのか?
このエントリを見て少しでも参考になって頂ければ幸せです!
おあとがよろしいようで。